2013年3月10日日曜日

I couldn't agree with you more.

日本人の誤解しやすい表現の一つに、I couldn't agree with you more. という表現が上げられる。これはテレビドラマ Glee からのものだが、レイチェルがシルベスタ先生に「クリークラブに私に戻って欲しいというのなら、いくつか改善してもらわないといけません」と意見を述べているところだが、それに対しシルベスタ先生はこの表現を使っています。



Rachel: If you'd like me to return to the musical, changes need to be made.
Miss Sylvester: Well, Rachel, I couldn't agree with you more.
-- Glee, S1E5

この表現のポイントは2つあります。一つは否定と比較が使われている事と、もう一つは can't ではなく couldn't が使われているところです。まず、誤解しやすいのは、否定文なので「賛成できない」と言っていると解釈する事です。ここで注目しなければならないのは more という単語です。たとえ注目しても、「これ以上賛成できない」→ 「これまで賛成してきたが、もうあなたにはついていけない」と解釈する人が多いのです。この more の後ろには than 100 % が省略されているのです。なので、本当は「あなたのいうことに全く賛成です」という意味の表現なのです。つまり、100%賛成していてこれ以上は賛成できないという意味なのです。ここで注目して欲しいのは、couldn't という単語です。これが過去のことを表しているのではないことは状況からわかるでしょう。つまりこれは仮定法過去なのです。条件を表す if .... が省略されています。その部分を補ってこの表現を日本語で表すとすると「もし賛成してほしいと言われても、現状の100%以上は賛成しようと思ってもできません」ぐらいになります。上の例では、「私もそう思っていたのよ」くらいの意味です。



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